ある夏の日、かわいがっていたセキセイインコが死んだ。墓地の一角に埋めたのだが、ほかの墓に倣って小さな卒塔婆を立てたのがよくなかった。翌日、何者かによってごっそりと掘り返されていたのである。あらわとなった死骸に蛆がわき、骨がかすかにのぞいていた。私は埋め直す気持ちの余裕もなくその場を走り去った。翌日からは、遠まわりでも墓地を迂回した。これまで平気だったのが嘘のように、墓地が恐ろしくなった。死骸がその後どうなったかは知らない。
死はすぐそばにある。夏が教えてくれたことだ。
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